徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

アイカツ同人誌紹介No.14『いつでも笑顔で笑ってる』


作品概要

タイトル いつでも笑顔で笑ってる
著者 さんみ
Twitter sanmi🐕 (@sanmi___) | Twitter
頒布 2019-06-09(芸カ19)
サンプル
ページ数 56
通販 いつも笑顔で笑ってる(さんみいったい)の通販・購入はメロンブックス | メロンブックス

本作紹介(ネタバレなし)

 本作は、スターライト学園のオーディションに受かった大空あかりを、画面越しに見ているモブの視点によって描かれている。SNSから溢れ出る感情に同化していく他人と、その感情を見ならが無事を祈っている同級生。
 大空あかりを中心とし、SNSという現代では避けて通れなくなった巨大な感情との向き合い方を描いた一冊。

感想(ネタバレあり)

 まず最初に、アイカツで描かれている世界に対しての没入に驚かされました。大空あかりという一般的に見て凡人のアイドルがいて、そのアイドルが選ばれたことに対する一般人の無責任な怒りを感じることができたこと。その怒りの中でも応援してくれる同級生がいたこと。まるでアイカツの世界に身をおいていたかのような説得力のある世界の描き方でした。その世界を前提として、霧矢あおいや学園長といった冷静に処理することができる人間が大空あかりを守っていたという布陣は、大空あかりが大空あかりとしての輝きを失わないために絶対に必要であったと思いました。
 さんみさんの描かれる世界に説得力をもたせる布陣の中で、笑顔を振りまきながらも笑顔になれない大空あかりがいたからこそ、この本でも大空あかりを強く感じることができました。そしその大空あかりは、私がアイカツで感じることのできた「あきらめの悪い大空あかり」でした。この大空あかりに私はたくさんのものをもらったんことを思い出しました。
 正直うまくまとまりませんが、約50ページというこの本に添えられたメッセージの重さを、ページ数以上に受け止めることができました。あとがきに書かれていた「関係のない人」の言葉に惑わされすぎないよう生きていきたいと強く思いました。
 さんみさんは、これまでの作品でも理性的に物語を描かれていましたが、本作での構成には圧倒されました。これからも応援しています。素敵な本をありがとうございました。