徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

冴えカノスピンオフ「恋するメトロノーム」の感想について熱く語る ※ネタバレなし

こんにちは。

 まず最初に謝らないといけません。僕は作者の違うスピンオフなんてどうせつまらないだろうと馬鹿にしていた。でも実際は違った。ここに描かれているのは間違いなく霞ヶ丘詩羽であり、安芸倫也だった。この記事を書く前にこれだけは言っておきたい。

 恋するメトロノームは霞ヶ丘詩羽を主人公としたスピンオフ作品だ。霞ヶ丘詩羽の編集を安芸倫也が引き受ける。ただそれだけの作品だ。じゃあ何がこんなに熱くさせるのか。それは今まで本音が描かれることがなかった霞ヶ丘詩羽が本音をぶちまけていることだ。原作の冴えカノの2巻、5巻とでは霞ヶ丘詩羽はあくまでも本音を隠し、読者には安芸倫也の感情しか伝わってこなかった。安芸倫也がうまく立ちまわればまわるほど、霞ヶ丘詩羽の本音は影を隠し見えなくなっていた。
 しかし今作品では霞ヶ丘詩羽の視点で描かれる、過去と現在が描写されている。霞ヶ丘詩羽が何を思い、何を感じて恋するメトロノームを書いたのか。TAKIにどれだけの思いがあり、どれだけの感謝をしたのか。今まで明るみに出なかった本当の霞ヶ丘詩羽が描かれている
 考察なんて必要ない。ここに描かれている彼女が本当の彼女で、原作の霞ヶ丘詩羽はあくまでも、強気で、ひねくれて、でも安芸倫也に思われていたいと思うただの恋する女の子だ。原作では、恋するメトロノームに投影されている気持ちや本当の彼女を描ききれていない。それを補完する、いや本当の彼女を描写する、ただ熱く、ただ恋する、ただの女の子であることを理解させてくれる。

 この漫画を読み、この霞ヶ丘詩羽を知った後に原作を読むと、間違いなく感想は変わるだろう。冴えカノファンにとっては必ず読むべき、バイブルとも言える一作である。冴えカノファンのみなさん、このマンガを手に取り、熱読し、本当の霞ヶ丘詩羽を知ってもらいたい。そうすることで彼女が今まで込めてきた安芸倫也への思い、サークルへの思いを感じ取れるのではないかと思う。

 これ以上語ることはない。本当の霞ヶ丘詩羽を、本当の冴えない彼女の育てかたを理解するための最高の一作である。