徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

アニメ『アイカツ!4thシーズン』感想――ユウの涙は、僕らの涙

 こんにちは。

 とうとうアニメ『アイカツ!』の全178話+劇場版2本を見終えました。最高に満足の行く作品でした。178話(24分×178÷60分=71.2時間)という果てしない長さでしたが、そんな長さを感じさせないほど濃い作品でした。

感想

 アイカツ4期はルミナス全国ツアー編とスターライトクイーンカップ編に分かれている。前半は地方アイドルとの交流を深めつつ、チームとしての成長を描いている。対して後半では個人としての実力に焦点を当てており、個人のステージへの向き合い方と成長が描かれている。この記事ではスターライトクイーンカップ編に焦点を当てる。

 あかりたちはスターライトクイーンカップを目標に努力をし続けてきた。ルミナスはソレイユに次ぐ人気となり、個人としても目覚ましい活躍を遂げている。ではどれくらい彼女たちは成長したのだろうか?スターライトクイーンカップは、それを測る場として設けられていた。

スターライトクイーンカップの前に

クイーンになれるのはただ一人

 スターライトクイーンカップでクイーンになれるのはたった一人。ドリーミーレイクで過ごしたオフでもあったとおり、それを三人とも理解している。それでもアイドルとしての目標を叶えるために、そして三人でアイドルとして上を目指すために挑戦しないわけにはいかない。それらを理解しながらも、エントリー直後の彼女たちはどこか遠くを見ており、勝負の始まりを実感しきれてはいないようだった。
f:id:palepalette:20160705214623j:plain

アイドルとデザイナー

 ステージに立つのはアイドルだけではなくアイドルを着飾るデザイナーもである。協力しあうことで新しいアイディアが浮かび、新しいステージを披露できる。つまりスターライトクイーンカップも同様に個人ではなくチームで立つステージである。あかりと翼はお互いを最大限に信頼しているからこそ、クイーンになるための最高のプレミアムドレスがつくれたのではないかと思う。
f:id:palepalette:20160705223158j:plain:w300f:id:palepalette:20160705223159j:plain:w300

スターライトクイーンカップでは

 8人の主要キャラクターのステージが披露され、あかりがSAランクのスペシャルアピールを決めてクイーンに輝いた。その中でも印象に残った部分について書いていく。

スミレのスペシャルアピール失敗と立ち振舞い

 スミレはひなきの次にステージに立ち、素晴らしいステージを披露した。しかしSAランクのスペシャルアピールに失敗し、7位という結果に終わってしまった。
 スミレがステージに失敗するということは誰もが全く想像しておらず、その事実を掴みきれずにいた。スミレは悔しさに涙しつつも、あかりに気づかれないように涙を拭っていた。そんな姿からは、あかりのステージを邪魔しないようにする心遣いを感じることができた。スミレに対してあかりは慰めの言葉などかけず、「やり切ってくる、私も」とだた一言。そして頑張ったねと言わんばかりに手に触れ、その場を立ち去っていく。スミレの頑張りを称える言葉は、全力でステージにあがった相手にいうべき言葉では無いと感じていたのではないかと思う。だからこそ言葉ではなく、手に触れることで気持ちを伝えていたのではないだろうか。
 一位を目指すためにステージに立つのではなく、最高の自分を見せた先に一位があることを知っていた二人だからこそ伝わるやり取りであった。
f:id:palepalette:20160705224720j:plain:w300f:id:palepalette:20160705224726j:plain:w300f:id:palepalette:20160705224732j:plain:w300f:id:palepalette:20160705224739j:plain:w300

あかりのステージ

 あかりは170話のように勢い良くステージに入場するのではなく、緊張感をもってステージに上がっていった。前述したとおりこの時点であかりはSAランクのスペシャルアピールに挑戦することを決めており、それによる緊張だったのではないかと思う。ひなきが1位にいるから挑戦するのではなく、最高のステージのために挑戦する。あかりは「どうしたらお客さんが楽しんでくれるステージになるのか」を真剣に考えており、それに対する行動であったように思う。
 そして見事にSAランクのスペシャルアピールを成功させる。あかりのステージが終わった瞬間、あまりにも最高のステージに奮い立ってしまった。あかりの成功はスミレのステージを見ていた人にとって嬉しいものとなっていた。

スミレとひなきのコメント

 スミレは「今できること全てをやり切った」と言っている。これは失敗する可能性のあるSAランクに挑戦し、最高のステージを目指した事を伝えている。失敗したことに悔しさはあるが後悔はしていない。それがよく伝わってきた。
 一方でひなきは「2位になったことはすごく悔しい」と言っている。結果としては、Aランクのアピールを出したひなきはあかりにもスミレにも及ばなかった。つまり2位になったことが悔しいのではなく、SAランクに挑戦できなかったことが悔しかったのではないかと思う。実力としては、あかりやスミレと同等のものを持っていると思う。SAランク挑戦への躊躇が、悔しさにつながっているのではないかと思う。

あかりといちごの向かう場所

 あかりは念願のスターライトクイーンになり、いちごに一歩ずつ近づいている。ルミナスとソレイユのコラボステージでは世間からの注目を集めていた。お天気お姉さんの大空あかり、ルミナスの大空あかり、そしてスターライトクイーンの大空あかりが認知された証拠でもあった。
 そしてラストではいちごとあかりがユニットを組み、スタジアムでステージに上がった状態で幕を閉じる。これまでは別々のアイカツでアイドルを登りつめていったふたりだが、同じ方向を向き助け合いながらアイカツをしていくことになる。劇場版でいちごが差し出した手を、あかりはユニットの仲間として取ることができた。


 最後までアイカツらしく描きたいものを描き切きった作品になっていた。これがアイカツだといえる終わりであった。

ユウの涙は、僕らの涙

 記事のタイトルにも入れたが、スターライトクイーンカップで最も印象に残っているのはユウの涙である。ユウは2期のあかりのルームメイトであり、あかりジェネレーションにおいて初期のあかりを知っている数少ない存在である。
 最初のあかりはまともなステージを披露することもできず、スターライト学園の中でもアイドルとしての実力は大したことはなかった。そんな彼女が少しずつ少しずつ成長していくところを、ルームメイトという形で一番近くで見ていたがユウである。いちごとは異なるアイドルになることを決意して髪を切ったこと。実力をつけるためにアイカツブートキャンプに参加したこと。スペシャルアピールを出すために実家に帰らず練習していたこと。つまりユウは、視聴者と同じようにずっとあかりの成長を見続けてきたのである。
 そんなユウにとってあかりのステージは、これまでの努力を思い出させつつも進化を見せつけた集大成だった。そんなステージを見て涙するユウの心境は、子供の成長を想う親に似た心境であったかもしれない。そしてその気持ちは、同じ気持ちでステージを見ていた僕たちと同じであっただろう。僕らの気持ちはユウを通して、その場所にあったと思うし、ユウと共にあかりを祝福していたと思う。あかりへのおめでとうの気持ちが、スターライトに届いたのではないだろうか。
f:id:palepalette:20161116234418j:plain

最後に

 『アイカツ!』は終わりを迎え、次のバトンが『アイカツスターズ!』に渡された。それでも、僕らはずっと『アイカツが!』が好きだと言い続けるんだと思う。それだけの作品に出会えたことに感謝しつつ、別の作品として『アイカツスターズ!』を楽しんでいきたいと思う。

 本当にありがとう!アイカツ!

www.palepalette-blog.com
www.palepalette-blog.com
www.palepalette-blog.com
www.palepalette-blog.com

TVアニメ/データカードダス「アイカツ!」4thシーズンOP/ED主題歌「START DASH SENSATION/lucky train!」

TVアニメ/データカードダス「アイカツ!」4thシーズンOP/ED主題歌「START DASH SENSATION/lucky train!」

  • アーティスト: AIKATSU☆STARS!,るか・もな・みき from AIKATSU☆STARS!,こだまさおり,只野菜摘,石濱翔(MONACA),Integral Clover(agehasprings)
  • 出版社/メーカー: ランティス
  • 発売日: 2015/10/28
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログ (2件) を見る
アイカツ! あかりGeneration Blu-ray BOX5

アイカツ! あかりGeneration Blu-ray BOX5

アイカツ! あかりGeneration Blu-ray BOX6

アイカツ! あかりGeneration Blu-ray BOX6