アニメ『アイカツ！』話数の膨大さによる視聴ネックと打ち破る魅力

　こんにちは。

　僕が『アイカツ！』というアニメに出会ってから半年が経ちました。このアニメからは本当に多くのことを教えてもらった気がします。
　今回は興味があるけどその一歩が踏み出せないという人たちへ向けて、その一歩を踏み出してもらうために記事を書きました。

アイカツとは

テレビ東京系列にて、2012年10月8日から2016年3月31日まで4年間にかけて放映された。
主人公の星宮いちごが美月のステージを見たことをきっかけに、アイドルが所属するスターライト学園に入学。アイドル活動（アイカツ）を通して、トップアイドルになっていくストーリーである。

　スターライト学園での彼女たちの成長を通して、個性であったり、友情であったり。改めて学ぶことが多い作品であった。この作品は子供向け番組だが、実態は大人も子供も楽しむことができる熱血アイドル作品であった。

膨大な話数

　4年をかけて放送されたため、全話数で178話（＋劇場版2作）もある。最初にこの話数の多さを聞いたことが、この作品の視聴を敬遠することに直結するほどに多い話数である。そして先日こんなツイートを見かけた。

ちなみにアイカツは全178話で、1話25分と換算すると、全話見終わるのに約74時間、劇場版2つを足してもプラス3時間です。こうして見ると意外といけそうな気がしてきませんか？ pic.twitter.com/6VBQDvIAeK
— GOMA (@GOMA59) 2016年10月23日

このツイートの内容は真実ではあるが、さすがに「おっ、意外と短いじゃん」とはならないだろう。僕が伝えたいのは、この作品は全話を見る意気込みで視聴する作品としては難しい。それでも、他のアニメと同じ感覚で視聴できるということである。

適度に区切られた構成

　『アイカツ！』は178話もあるが、年単位で登場人物の構成が大きく変わっている。今回は見てもらうための第一歩の記事であるため、1stシーズンである1話から50話に焦点を当てる。

　1stシーズンでは、冒頭で紹介した星宮いちごが主人公となる。そして、星宮いちごは1話時点ではアイドルではない。彼女が1話でアイドルを目指し、アイドル新入生として成長していくのが1stシーズンである。そして1stシーズンは大きく分けて6つのブロックに分けられる。

話数	テーマ
1～7話	星宮いちごの成長①
8～15話	仲間との成長①
16話～28話	星宮いちごの成長②
29話～32話	仲間との成長②
33話～37話	仲間との友情
38話～50話	トップアイドルへの成長

この区切り方はあくまでも個人的な判断ではあるが、概ねこのような分け方になるのではないかと思う。そして長くとも13話、つまり1クールで区切られている。それに加えて尺の都合による駆け足な描写や、多くのキャラが登場しすぎるということもない。そのキャラクターを説明するのに十分な枠が用意されているのである。

　たしかに178話という長いスパンで見ると途方も無い作品だが、実態としては細かく区切られた良質な話数が揃っている。だからこそ最初のセクションをぜひ見てほしいのである。最初の数話に作品の魅力がたんまりと詰まっている。その序盤で『アイカツ！』を判断してほしい。

どれだけ見ても終わらないありがたさ

　そしてもしこの作品を面白いと感じたのなら、それは幸運なことだと思う。多くのアニメが13話で終わってしまうのに対し、この作品は178話もある。つまり長い時間、作品に触れることができるのである。そして1話1話を見ていくことでキャラクターが自分の中で積み重なっていく。前のブロックで見た彼女たちと、今のブロックで見ている彼女たち。全く同じのはずなのに全く違う。それが178話も続いていくのだ。そんなの見ていて楽しいに決まっている。そして1話では魅力が発揮できていなかったダンスシーンが、徐々に徐々にパワーアップしていく。足りていなかった魅力が少しずつ詰まっていくのである。そんな長い長いマラソンを可能にしてくれている作品が『アイカツ！』なのである。

アイカツの唯一の欠点

　そして最後に、『アイカツ！』の欠点は終了したときの喪失感が尋常じゃないことである。正直、最終話を見た後に何もやる気が起きなかったし、当たり前のようにそこにあった次の話数が無いことに耐えられなかった。だから、『アイカツスターズ！』という新作が始まった今でも、『アイカツ！』を振り返り視聴している。今放送されている『アイカツスターズ！』はおもしろい。でもそれは『アイカツ！』とは違ったおもしろさである。

　この作品を最後まで見るということは、長期作品が終わってしまったという常軌を逸した喪失感を味わうことである。しかしその喪失感こそが、作品を好きだったという気持ちであり、何度でも観たいと思わせる原動力になるのである。放送は終わっても自分の中では永遠に終わらない。そういう作品になりうる『アイカツ！』を、ぜひぜひ見てもらいたい！

動画サイトリンク
www.b-ch.com

anime.dmkt-sp.jp