徒然もの書きぱん

適当にアニメとかについて書いてます。今期は何について書きましょうか。

アイカツ同人誌紹介No.7『はたちのアイドル』


作品概要

タイトル はたちのアイドル
著者 星バブルるみ
Twitter 星バブ【コ53-54】次はCYYR (@hoshi_bubble) | Twitter
頒布 芸カ18(2019-02-24)
サンプル www.pixiv.net
ページ数 40(遊び紙含む)
通販 なし

本作紹介(ネタバレなし)

 本作は、WMの成人式前後の様子を描いている。スターライト学園に通っていた美月と地元の学校に通っていたみくる。ふたりが歩んできた道のりは全く異なるのだが、ふたりが過ごしてきた時間の濃さに圧倒されていつの間にか忘れてしまっていた。それぞれが学校で過ごした時間を感じさせつつも、美月とみくるのふたりで、そして月影さんも加えた三人での時間を濃密に体験させてくれる一冊。

感想(ネタバレあり)

 本作を読んで最初に感じたことは、アイカツのキャラクターも成人していくということでした。アニメで描かれる時間が終わったとはいえキャラクターたちの時間は私達と同じように流れている。それをどうイメージするかが、彼女たちの成長を私達が感じられるかだと思いました。本作の感想とは少し関係ありませんが、読んでいる最中もそのことが頭から離れませんでした。

 本作で描かれた美月とみくるは相変わらずの中の良さでしたし、脇役に徹しようする月影さんを半ば強引に輪の中に加えるみくるも相まって三人での時間が心地よかったです。それぞれが覚醒時代を過ごした仲間が大切なのは当然ですが、それを振り返るように三人で過ごしている時間はそれ以上に貴重なものなのだと思いました。
 そして最も印象的だったのは、美月の「二十歳になれると思ってなかった」というセリフでした。マスカードという憧れの存在に近づくことが美月にとってのアイカツのスタートラインで、その輝きを目指して頑張ってきた。目指す何かがありつづけるということは、永遠に子どもでい続けられるということなのかもしれないと思いました。自分になりたい自分を目指すということが、美月の言う大人なのかもしれないと解釈しました。美月にとっては一緒に何かをしてくれる人たちとアイカツをすることが、美月にとってのなりたい自分なのかもしれません。

 以前からバブルるみさんの描く美月、みくる、月影さんの関係性は非常に好きでしたが、本作は飛び抜けて好きな一作になりました。素晴らしい一冊をありがとうございました。