赤髪の白雪姫2話の感想と光の演出
はじめに
こんにちは。
赤髪の白雪姫の2話が放送されましたね。元々住んでいたタンバルンを捨て、クラリネスに移り住んだ白雪の新たな物語の始まりです。
感想
新天地での出会い
大家さんらしき人との楽しそうな雰囲気。新しい環境に身をおいて、その中でも今までと同じように距離の近い関係を築いている。白雪の良心のなせる技かも。
新しい街でのこれからに際し、
ここが私が立つ国、立つ街、立つ道
と言葉を残している。道という表現を出しているのは、一歩一歩進んでいこうという意思を表しているのだろうか。
薬剤師として働くために
前の街と同じように薬剤師として働きたい様子。タンバルンと比べると薬学が進んだこの国で、宮廷薬剤師と呼ばれる仕事があるらしい。
それにしてもPVにも映っていたキャラクターが登場した。近いうちに話に絡んできそう。
白雪の知るゼンと知らないゼン
ゼンに会うために城に来た白雪。いつもと同じようにゼンと会話をしているが、それを見る兵の目はとても泳いでいる。ゼンが女の子と話しているのが珍しいのか、白雪の可愛さに心が揺れているのか。
赤い髪の珍しさ
馬車の中で子供が白雪の髪を珍しそうにしている。これが無垢な好奇心であるとするなら、舟場の大人は下衆な好奇心である。
白雪とゼンはこの土地に何を思う
赤髪の白雪を取り巻く環境に変化はないが、それを気にかけるゼンがいることで白雪の環境は一変したのかもしれない。馬車の中で白雪が、
クラリネスはいいところだね。ここはとても魅力的だ。
という言葉を残している。町並みや人に大きな差はないが、人を取り巻く国がとても良いということを言っているのかもしれない。
ゼンも同じように
ここにはまだ、俺の知らない魅力が山ほど隠れている気がするんだ。だから、もっといろんなことを見たい。知っていきたい。
と述べている。知らないことを知りたいという欲求が強いようだ。
それに対して白雪は、
良い薬を作るのはいい薬草。いい薬草を作るのは良い土地。私はここの土地のことを知って、ここの薬草のことを知りたい。
と話している。先ほどの魅力的というのは、薬学を積極的に研究し人を守ろうとする姿勢を魅力的といったのかもしれない。自分の考えとマッチしているからこそ出た言葉なのだろう。
捉えられた白雪
牢が降りてくるシーンと階段を登る際の左右にゆれる描写が印象的で、白雪の追い込まれている心情が伝わってきた。
あとは格子のない窓を探すシーン。1コマごとに白雪をアップしていくことで、白雪の逃げ道がないことを明示していた。
白雪が逃げる際に着地に失敗するところも、山を軽快に登ることのできる白雪が平常心でなかったことを表していた。
男の必死さ
麻痺作用のある薬を吸い込んでしまいうまく動けない男の、
さっきの薬も大して効かないもんだったしな。
という言葉は、からだを全く動かせないほどの効き目はなかったというだけで、壁に手を付きながら近づいてくることからかなり効いていたのではないか。あと白雪を逃してしまうと自分の悪行がバレてしまうから、白雪に余裕を与えないための言動だったのかもしれない。
男とゼンの対比
白雪を逃がさないように壁に叩きつける男と、白雪と見つめ合い話をしようとするゼンの対比。白雪への思いと扱いの差を感じる。
白雪の目に浮かぶ涙
ゼンが男に対して、
この娘がお前の目にどう映っているかなんて知りたくもないけどな、白雪は一欠片だって道具とされるためにはない。
と言い放つ。白雪が目に涙を浮かべた理由は、今まで自分を「赤髪」という色眼鏡で見てきた人たちしかいなかったが、初めて自分をひとりの人間としてしっかり見てくれたからなのだろうか。人の目を引いてきた赤い髪の一本ですら、そういうものではないと言い放ってくれたからだろうか。白雪自身、この赤い髪のことをよく思っていないことは1話からも分かったが、ゼンたちによって良いものだと思える日が来るかもしれない。
白雪の異常なまでの良心
散々な目に合わされたにも関わらず、男の傷を癒やすための薬を届けようとする。男がひどいことをしたのは間違いないが、怪我をした人に薬を与えるのが薬剤師であり、それを象徴するような行動だったように思う。
ゼンと白雪の互いの思い
ゼンに伝えたい感謝と10秒と5秒
白雪は不機嫌そうなゼンに対して勇気を振り絞り感謝を伝えようとする。
白:じゃあ、少しでいいからこっち向いてて! 10秒!ゼン、迎えに来てくれたこと、言って足りるものじゃないけど、ありが…。
ゼ:5秒でいい。十分だ。
白雪が自分の気持を伝えるのに10秒かかるけど、ゼンはありがとうが聞ければいいから5秒で十分だというやりとり。なんだろう、この感じすごく好きなんだけど言葉に出来ない。
ゼンの怒りと目標
本当は少し怒っていたんだ。お前にじゃない。うまく言えないんだが、自分自身にと言うか。俺は城の外のことを知れるだけで楽しかった。けど、知った後にできることが何かあるのかもしれない。
今まで城の外のことを知り好奇心を埋めてきた。そんな中で白雪に出会い、白雪を守りたいと思った。白雪のような子を守るためにできることを探していきたい。そういうことが言いたいのではないかと思った。それを見つめる白雪は、どこか不安そうでどこか心配をかけてしまったことを反省するような表情であるように感じた。
白雪がこの国に来た理由
白:私がこの国に来るって決めた理由。この国で、ゼンがどんなふうに生きているのか見たいと思って。それが叶う場所が、私が行くと決めた場所。
ゼ:その場所、俺からもお前が見えるとありがたいな。白雪、俺も礼を言う。無事でいてくれたからな。
白雪はゼンという自分のために体を張り、自分を心配してくれる人だからこそゼンを見ていたいのだと思う。ゼンがいるこの国を、ゼンがいるこの街を。だからこそ、宮廷薬剤師というゼンに近づける場所を目指そうと頑張ろうと志したのだろう。
ゼンも同じように自分のために体を張り、自分を助けてくれようとした白雪を見ていたのだと思う。ゼンも元気な白雪を見ていたいのだ。だからこその、無事でいてくれてありがとう、なのだと思う。
ここが、立つ国、立つ街、立つ道。
もし立ち止まってしまっても、自分で望んだ場所だから、きっと眩しい追い風は吹く。
この作品は光の演出が随所に見られる。この演出で見せたかったことは、白雪への追い風になっているということを表したかったのではないかと思う。白い鳩でより具体的な風を、光でより抽象的な風を見せていたのかもしれない。
まとめ
2話も本当に良かったです。神様はじめました、それでも世界は美しい、暁のヨナ…と、花とゆめコミックス作品は僕の心を鷲掴みにしてきます。見ていてすごく安心するというか、見ていてすごく癒やされるというか。二人が一生懸命生きようとしていることが伝わってきて、見ていてニヤニヤします。白雪は立派な宮廷薬剤師に、ゼンは立派な国王を目指して頑張ってもらいたいです。
あと気づいているかもしれませんが、木々は女の子です。白雪も女の子だったので、名前が漢字のキャラクターは女なのかと思っていましたが、今回の巳早が男だったのでそういうわけでもなさそうです。
あー3話が楽しみすぎて、原作を買うか迷っています。放送が終了したら全部買おうかな…。ちょっと考えます!
以上です。それではまた別の記事でお会いしましょう。
スタッフ
原作:あきづき空太
監督:安藤真裕
シリーズ構成:赤尾でこ
キャラクターデザイン:高橋久美子
音楽:大島ミチル
製作:ボンズ
2話
脚本:赤尾でこ
絵コンテ:安藤真裕
演出:向井雅浩
作画監督:小森高博
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