覚醒、それは絆と心の強さ――映画『劇場版 マジェスティックプリンス-覚醒の遺伝子-』感想
こんにちは。
先日『劇場版マジェスティックプリンス』を見て来ました。この映画はテレビ版の総集編ではなく、テレビ版の後のストーリーになります。もしテレビ版総集編だと思っていたならば、この記事を閉じてすぐにチケットを予約してください。(2週間限定放映なので、もしかしたら公開終了しているかもしれませんが…。)
イズルの戦線離脱
テレビ版の放送が進むにつれて、イズルの負荷は高まっていった。それはイズルのみが覚醒することができ、ウルガルに対して対等な戦闘力を持っていたからである。劇場版ではそんなイズルが意識不明。頼るつもりがなくても頼ってしまっていたテレビ版の構造を、説得力のある形で打ち崩していた。
そして戦力の欠けたチームだからこそ、今までイズルに助けてもらっていた感謝と、改めて自分たちでイズルを、そして人類を守るんだという覚悟が芽生えたのではないかと思う。イズルに向けたメッセージはチームラビッツからだけでなく、クルー全体からそのような覚悟とこれまで積み重ねてきた愛を感じた。
チームラビッツの絆
もちろんどのメンバーも圧倒的な強さをもっていたイズルとは違うし、各メンバーがそれを自覚していた。だからこそ、戦闘に臨む彼らは当然不安だったと思う。それが今まで以上のチームワークで戦わなければ勝てないという事実につながり、チーム・ラビッツの絆を強めたのだと思う。
自分がやるという心の強さ
特にイズルと同じ前衛であったアサギの精神的な負荷は高かったように思う。リーダーに抜擢された精神的な負荷に加え、前衛を支える技術的な負荷。その二つに板挟みにされながらも覚悟を決めたからこそ覚醒したのだろう。
圧巻の戦闘シーン
どの戦闘シーンも手に汗握るものであったが、最高だったシーンが2つある。「ブルー1の空中闊歩」と「レッド5のナイフ捨て」である。
ブルー1の空中闊歩
覚醒したアサギが圧倒的な戦闘力を見せつけたシーンである。もの凄い速さで空に飛び上がり、空中で着地する。そして、あたかも地面があるように一歩一歩踏み出していく。次第に歩みが早くなり走り出し的を倒す。
この一連の流れが完璧で、あまりの格好良さに変な声が漏れてしまった。見れば誰もが興奮するワンシーンであったように思う。
レッド5のナイフ捨て
最後のウルガルとの戦闘であり、ジアート以上の敵。そんな相手にアサギと2人で近接戦に挑む。その中で魅せたラベンダー畑での攻防である。一面に広がるラベンダーの上で、激しくかつ美しい戦闘が繰り広げられた。そして、敵に倒されたレッド5が立ち上がり、気だるげに首を傾げ、ナイフを投げ捨てる。
このワンシーンは、ただ激しく戦うのではなく、戦闘の中の一瞬の間に、最高の「静」の彩りを加えた瞬間であった。そして捨てたナイフが次の攻撃に使われたこともあり、絵面としても展開としても意味のある行動であり、最高に興奮した。
ちゃんと最後までマジェスティックプリンス
戦闘が終わったメンバーの変わらない空気感からも、誰も何も変わっていないことがよくわかった。いい意味でゆるい。放映後のボイスドラマからも、同様の空気感を感じさせてくれた。それがチームラビッツであり、マジェスティックプリンスなのだと再認識させてくれた。
ファンが見たかった続編を、ファンが望む展開で見せてくれた。僕の心に残り続ける大切な一作になった。これからも大好きだぞ、マジェスティックプリンス!
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