アニメ『四畳半神話大系』の感想 〜見えていない部分まで見えた時〜
はじめに
こんにちは。
dアニメストアを契約したので、これまで見れていなかったアニメを見漁っています。今回はそのひとつである四畳半神話大系について書きたいと思います。基本ネタバレはなしで、原作は未読です。
四畳半神話大系とは
四畳半神話大系は小説が原作となっているフジテレビのノイタミナ枠にて放送されたアニメです。
大学に入った「私」が最初に選んだサークルをきっかけに、未来が変わるというループものです。1話1話が独立した話でありながらも、一本の筋が通っているとても不思議な作品です。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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あと、四畳半神話大系はループ作品ではなく平行世界でした。失礼しました。あくまでも作中品は平行世界ですが、僕達の感覚がループに近いだけです。
感想
この作品で感じた魅力は大きく2つ。
- 筋のあるループとそれを飽きさせない展開の違い
- キャラクター原案を活かしたキャラクターデザイン
筋のあるループとそれを飽きさせない展開の違い
この作品の主人公は時間をループしている自覚がなく、そのため目的もない。言うなれば、スピンオフ作品を見せられている状態に近いと思います。
この作品のループは2種類あり、それぞれのループで異なるサークルを選択することになります。ループの種類を変えることで作品を飽きないようにつくっています。同じ時間軸でもキャラクターの印象がかなり違うため、毎話を新鮮な気持ちで楽しむこともできました。
あとは、ループを重ねるごとに状況が理解できていく感覚がとても新鮮です。視聴者だけがループしていることに気付いているため、もちろん同じようなシーンが少し退屈になる場面もあります。それでも、すべての話で一見独立した展開として見せている部分はとても面白いと感じました。
キャラクター原案を活かしたキャラクターデザイン
小説の絵を担当されている中村佑介さんのデザインをそのままアニメに移植したような作りになっています。
数多くあるアニメのなかでも、ここまで原案の絵を尊重している作品はなかなか無いように感じました。アニメでは動かしやすさが重視されるため、原案から離れるのはもちろん理解しています。
それでも原案の絵の雰囲気をそのまま引っ張ってきているため、それに合わせて背景といった世界観をつくる部分とも合致していました。その結果、作品の魅了が大きく増したように思います。
見えていない部分まで見えた時
この作品では小津の印象が最終話に近づくに連れて大きく変わっていきます。それは「知っているか」「知らないか」の差。
日常の出来事も同じであるからこそ、知ることを大切にしたいと思わされました。小津と「私」には大切なことを教わりました。
まとめ
四畳半神話大系は他にはない魅力の詰まった作品です。見てない方はぜひ見ましょう!
以上です。それではまた別の記事でお会いしましょう。
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